ごろごろチャーシュー麺@きくち・江東区住吉
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麺匠 きくち
江東区千田22-5 サンハイツ千田101
2年前の夏にオープンしたお店だそうだ。平日でやや強めの雨が降っているせいか、開店直後に着いても先客はゼロ、後客も1名のみとかなり寂しい状態だった。たまたま5食限定の標記メニューが提供されていたのでお願いした。1000円。
麺は緩くウェブが付いた太めの中麺。全粒粉入りだが、麺肌に見える茶色の粒々の量が多いので全粒粉の混合割合が高いようだ。麺を持ち上げてレントゲン写真のように透かして見るとそれがよく分かる。硬めの茹で加減でしっかりとしたコシがあって、表面に近い部分はツルツル、中心部はかなり歯応えがあってシコッ、モチッとまるでアルデンテのパスタのような仕上がりだ。後述する旨味十分なスープを纏っているのに小麦の風味と軽い甘味が感じられ、食感を含めて文句なしの美味しさ。店の奥にある製麺室で打った自家製麺だ。スープは鶏と香味野菜で出汁を引き、有機醤油等を合わせた醤油ダレを加えたもの。鶏の風味は感じないが、旨味は相当なもの。魚介系は不使用だが鶏だけの単調な旨味ではなく、何かは分からないが重層的で複雑な旨味を感じる。旨味の後に穏やかな醤油ダレの風味が続き、鶏油と思われる香味油によるほどよいコクがある。チャーシューは角煮みたいな大きめのブロック状煮豚が4個載る。通常のチャーシュー麺の1.5倍の肉量だそうで、値段はチャーシュー麺と同じとは超お得だ。部位は軟らかくホロッと崩れるので肩ロースだろう。脂身は可能な限りそぎ落としてあるようだ。醤油とショウガの風味を軽く感じる味付けで、肉の旨味は十分、かつ、ボリューミーと言うことなし。2本の枕木メンマは和風の味付けで、タケノコの煮物に近いザクザクとした食感に仕上げられていた。青菜として添えられたコマツナの緑が鮮やか。
奇抜さや斬新さとは無縁のオーソドックスな中華そばだが、一つ一つの行程全てで気を抜かず丁寧に調理されているのがヒシヒシと伝わる一杯だった。
・お気に入り度:○+
アルバム: 東京のラーメン・その1
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