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「樹下ヤクシー像」〜珠玉の仏教彫刻 The most renowned Yakshi  *豊饒の切なる願い鑿に込めヤクシーの陰(ほと)を彫りいだしけん

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写真: 「樹下ヤクシー像」〜珠玉の仏教彫刻 The most renowned Yakshi  *豊饒の切なる願い鑿に込めヤクシーの陰(ほと)を彫りいだしけん

写真: 第1塔南塔門〜仏教彫刻 The southern torana at the Great Stupa

サーンチー第1塔東塔門の魅力溢れる「樹下ヤクシー女神像」。
天竺一の美女のヤクシー女神、左手でマンゴーの枝を握り、、右手は樹間に絡めて、マンゴーの実を握っている。
両手の角度、胸から頭部の角度と腰から下の角度と、美しく流れる。
女性の豊満な肉体は、豊穣・多産を象徴する 汎インド的な造型と言われる。
陰部の表現など見るに、我々に刷り込まれた禁欲的な仏教のイメージからは想像もできないほど、開放的でおおらかだ。
たわわに実るマンゴーの木、象使い、獅子、孔雀、渦巻模様など、ぎっしりと彫刻がほどこされていて、目を見張るばかりである。完成度の高いノミの跡に匠の熱き思いが込められている。

*2014/10/17追記:
 ヤクシニーは、古代インドの豊穣の女神。マンゴーの樹の下で木枝に手足を絡ませた姿が代表的だ。
この意匠は豊穣の祈りを乗せて、シルクロードを東漸し、(タジキスタンではマンゴーがブドウ樹に変わるように)、様々な民族、文化と出会いながら、その姿を変容させていったのだろう。
 東の果て、奈良で結実した至宝が「鳥毛女屏風」だった。
    (2014/10/17付讀賣新聞朝刊のコラム「樹下美人を求めて」下から引用)

Yakshi beneath a mango tree.
Shalabhanjika(Yakshi or Yakshini) on Eastern Torana (gateway), is the best known sculpture of Sanchi complex near Bhopal, a World Heritage site, built from the 1st to the 12th centuries.
Salabhanjika, as young girl at the foot of a tree, is based on an ancient tree deity related to fertility.

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