第91回モノコン:ピアノの裏側に隠された、秘密の棒
良く僕が弾きに行く、concertサロンのピアノがリニューアルしたのです。
リニューアルといっても、ほぼ100年前に近い古いピアノです。
で、ピアノの裏側を見たら、普段はあまり見かけない棒が響板の所に渡してありました。
調律師に訊いたら、なんと、彼が細工をして、渡した棒だそうで、高音の響きが少し薄いので、振動がボディ全体に伝わる様にやったそうです。
これは、世界的に有名なスタインウェイ・ピアノ(ドイツ製のモデルでは無くアメリカ製)ですが、このモデル以外のモノには、これと同じ効果の棒はあるんだそうです。(見えない所に隠されている場合もあるが)
このモデルだけ無いので(S型といいます。ちなみにコンサートホールにある一番でかい(このページの僕が弾いて居る壁紙のピアノがそうだ)のはD型)他のモデルに準じて細工をしてみたとの事。
長い間ピアノを弾いてきたけど、その棒の存在は知りませんでした。
マニアックな知識が一つ増えました。
ちょうど、「モノ申す」のコミュニティのモノコンのテーマが裏側だったので、そのために撮った訳じゃないですが、偶然テーマに沿っていると思ったので投稿して見ました。
蛇足ですが、見えている椅子がモダンで良いでしょう。
オイルの入って居る椅子なので、二本しか無いけど、弾いている時にぎしぎし音もせず、スムースに上下できます。
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コメント (20)
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裏側、初めて見ましたぁ(^^)
2015年1月15日 06:59 hamazou (59)
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hamazouさん、そうでしたか、でも、よく見かけるヤマハのグランドピアノの裏側とはだいぶ趣が違います。
しかも、このピアノは相当古いので。
響板と呼ばれる、この天井に当たる部分には、響棒というのが数本見えますが、響板の板の目と直角の方向に渡されていますね。
音の伝播の事を考えた設計なのであります。
その辺は、外国製も日本製も同じです。
どちらかというと、弦より、この板の質が音質を左右します。
そりゃあ、弦楽器もギターも層ですよね。ボディが大事。2015年1月15日 12:09 白石准 (40)
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先日、要があって、北習志野のサロンに行ったら、丁度あのサロンのザイラーが調整中で、鍵盤から何から外して、取り出されているところでした。
白石さんもご存じの、僕と同世代の調律師の方がやっていて、色々話を伺いました。
11月頃、白石さんのピアノをやったと仰ってました。 笑
で、色々見て、何点か写真も撮りましたが、実に細工の多い物ですよね。
楽器として、工芸品として、職人技として、ピアノと言う存在は、実に見応えもある物だなあと思いました。
本当に感動しますね。2015年1月15日 14:36 柳島蒼機(心臓リハビリ中) (18)
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へ〜〜
感心!!
納得!!
の他では聞けないお話ですね。2015年1月15日 20:14 mamii(暫くお休みします<m(__)m> (13)
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モノコン見過ごしてた?と焦ってしまいましたが、タイムアップ後だったですね^_^;
ピアノ、小学生の頃音楽室でふざけてピアノの下とかもぐったり?してたかもしれないけど、どんなんなってるとか記憶に残ってないですからね〜^_^;
こんな感じだったんですね^ ^2015年1月15日 22:11 やまべぇ (39)
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椅子の座り心地とスマートさが伝わってきます。。。^^
2015年1月15日 22:29 インシグニス S (55)
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突っ張り棒があるとは知りませんでした〜!
φ(.. )メモシテオコウ2015年1月16日 08:52 にゃんこ (127)
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音造りへの拘りと技術、信頼の絆を感じてとても素敵です^^
2015年1月16日 09:05 suf-6 (2)
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ピアノの裏側自体、あまりジックリ見たことがなかったです^^;
調律師の方の音への拘りに拍手(*'ω'ノノ゛☆パチパチ2015年1月16日 19:23 退会ユーザー
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柳島蒼機@あいあいさん、楽器って不思議です。
ピアノは確かに部品が多い。まあパイプオルガンは建築物の様相を呈していますが。
しかし、良い音のするがっきは、何にも仕掛けが無い様なただの管だったり、木の箱だったりもしますね。
結局は、その楽器の一番良い音を活かせる演奏をする職人と、それを造ったりメインテナンスする職人達の合作なんですね、音楽というのは。2015年1月16日 23:07 白石准 (40)
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mamiiさん、普通の国産のピアノでは、見かけることのない棒です。
メーカーに因って、そして同じメーカーでも年式に因って、裏側の模様というか、ボディーのデザイン自体がまったく違うものなんですよ。2015年1月16日 23:29 白石准 (40)
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やまべぇさん、大変、失礼しました。
この日の日付が変わる頃までというhiroshimanikkiさんの広告を、投票ではなく、投稿と勘違いしてギリギリに投稿してしまったのです。
本文を変えなければいけないので、反則でしたが、タイトルはこのままにします。
とりあえず、お題を頂いた事がこれらを投稿するモチベーションになったので、評価される云々ではなく、これだけコメント頂いたし、満足でございます。
そうそう、小学校の頃、此処に潜ったとありますが、そこで聞く音は、凄く良い音がするんですよ。
そのうち、お会いする機会があったら、是非ともそれを体験して頂きたいと思います。2015年1月16日 23:36 白石准 (40)
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インシグニス Sさん、楽器じゃ無くてベンチに眼が行きましたね?(爆)
演奏会でも気になるときは酷く気になりますが、録音をするときは、椅子のきしみが命取りになったりします。
昔ながらの高低椅子とか、ベンチは長年使って居ると必ずノイズがでます。
油を差しても駄目なモノはだめです。
このシステムの椅子はかなり高価ですが、長い目で観れば買い換えなくて言い訳だから、安いかも知れません。
モノによっては、10万円を超えるものもありますね。これはいくらかききませんでした。
でも新しすぎて、椅子の上ですこし尻が演奏中に持ち上がると、椅子も付いてきて、着地するとすとんと数センチ下がるのがびっくりでした(爆)
オイルが落ち着いてくるとたぶん、しっかり安定するのでしょう。2015年1月16日 23:39 白石准 (40)
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にゃんこさん、上にも書きましたが、普通のピアノにはありません。
繰り返しますが、無いのが普通です。
これはわざと細工をしたのですが、そういうもともと備えたモデルもあるのです。
ですから、これはきわめて例外の景色だと思って居てくださいね。2015年1月16日 23:49 白石准 (40)
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suf-5さん、この方は僕の出会った調律師の中でも忘れがたきスキルの持ち主の大ベテランです。
ある意味、僕よりも若い調律師の人たちは気の毒です。
戦前のピアノに直に触れあうチャンスは、どんどん減っていく訳ですから、ピアノの未来も無いけど、調律師の経験値に対しても、残念な未来が待っている様な気がしてなりません。
技術だけではない楽器、音楽への愛情の深さを調律師には求めます。
だって、名器は戦前製のものに多いのですから。
というか、現代の新しい楽器の良さと戦前のそれは違うと言った方が良いか。
だから、それを知った上で新しい楽器の価値を評価する耳が僕は大事だと思って居るのです。
どうだろうなあ、三十歳代以下の調律師、きっと凄い人は沢山いらっしゃるのでしょうが、僕は会話が成立する自信がないので、つい頼むのは、僕より年上か、せいぜい一回り下くらいの世代まででしょうか、、。
そんなことじゃ未来に対して悲観的すぎますが、それが正直なところです。2015年1月17日 00:00 白石准 (40)
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deltaさん、そうですよね、楽器の下側から出ている音と、開いている蓋の上側に飛ぶ音と、それが合わさって良い音になるのです。
ですから、公民館にありがちな、舞台の方が高くて、客席が低い構造の会場だと、たしかに選挙演説には良いけど、コンサートには最低です。
下から出てくる音だけが客席に伝わります。
良い音は、実は、天井に近い、調整室辺りに飛んで行っていますね(爆)
実は、ホールもS席になっていそうな、一階より二階や三階の、鍵盤の見えない側がピアノには一番良い音で聞こえているのです。
皆さんは手の動きを見たいから、ピアニストを背中側から観ていることが自由席の場合多いですが、あそこは、もっともピアノの音が薄くなるリスニングポジションです。
視覚を撮るか、聴覚の快感をとるかってなると、やっぱり動きを見たいですよね、、それはしょうが無いです。
でも子どもの発表会の様に、頻繁に席を動いてもまあ怒られなさそうな時には、左右や前後、もしかして二階席があるなら、上下に移動して観ると、楽器の音の聞こえ方が劇的に変化するのを実感出来ますよ。2015年1月17日 00:09 白石准 (40)
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調律師の方の経験と技が詰まった棒なのですね。
チョット感動します。2015年1月17日 17:44 ベードラ (6)
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勉強になりました。
この「棒」の材質によって、音の響き方が、また細かく変わったりするんでしょうね。2015年1月18日 23:43 ぼーもあ (13)
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ベードラさん、、そうなんですよ。
こんなのもの好きが下側から除かない限り気づかない所ですよね。
これを細工した調律師さんだって、僕が質問しなければ答えなかったはずで、仕事の相手に、すべて判って貰いたい、という事にばかり意識が向きやすい演奏の仕事をしている僕としては、なんだかわからんが、良い音がするぞ、しかし、どうして、、とさえ気づいて貰えない所に細工をして知らん顔(爆)という職人さんに高倉健さん的なかっこよさを感じます(爆)
まあ、殆どのピアノ弾きがこの細工に気づかないでしょう、、。
自分の楽器の中とか、裏側とかさえ見た事の無い人が多いのですから、、。2015年1月19日 22:36 白石准 (40)
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ぼーもあさん、この手の事は、まったく同じモデルを二台並べて、棒が着いて居るものとそうで無いものを弾き比べしないとわからない領域のものです。
ですから、下がどうなっているか判らない状態で、弾いてみて「うん、この楽器にはこの部分に棒が存在する」と聞き酒みたいに判断できるものではありません。
もし判るとしたら、この作業をしている工房に行って、棒が無い状態から装着した状態で弾いてみるということしか、微妙な違いはわからないでしょうね。
ただ、この調律師が仰るには、この棒が無かった時、やっぱり高音の伸びがいまいちに思ったそうです。
無い状態を知りませんが、がたいはとても小さい楽器ですが、高音だけでなく、低音もとても立派な音のする楽器で(このサロンの為にこれを選定するにあたり、弾きに行ったのは私なのですが)驚きました。
まだ僕自体は公式演奏をこの楽器ではしていませんが、近々やろうと思って居ます。
またその時はいらして頂いて、終演後などに撮りまくって下さい。2015年1月19日 23:01 白石准 (40)
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