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チェレスタの中身

写真: チェレスタの中身

写真: Hornのカップ・ミュート初めて見ました1 写真: ピアノが犬の顔に見えた(爆)

写真はチャイコフスキーの「胡桃割り人形」の中の「金平糖の踊り」で有名なチェレスタ(Celesta)という楽器です。
オーケストラの中で僕が良く弾く楽器です。
鍵盤も撮れば良かったけど、それは僕のblogで参照して下さい。
http://juninho.blog16.fc2.com/blog-entry-146.html

この日京都市交響楽団の仕事で僕が弾く曲のほとんどがPianoだったのですが、一曲だけ曲の途中でこの楽器に乗り換えるところがあって、弾いてみたらちょっとペダルの具合がよろしくなかったので、京都のすばらしい調律師の森田氏に来て貰って調整して頂いているところです。

ちょっとマニアックになるのだけど、何本か見えるシャフトの様な部分は彼のオリジナルの細工です。
この楽器の会社はMustelといってもう現存しない楽器の会社なので、メインテナンスは大変。

ちなみに、blogにも書いたことがあるが、ペダルが中央にあるのがみそ(爆)

Pianoで考えたらちょっと右側にあった方が足の位置を考えたら良いように思う(だからYAMAHAの楽器はPiano的に右にオフセットしているがそれは実にナンセンス!)が、途中で乗り換えて弾いたり(大体は90°の向きで置いてPianoを弾いて居た同じ椅子で右側で弾くことが多いが配置によっては左になる事も)右手がCelesta、左手がPiano(しかも両方ペダルを踏みながら(爆))ということもオーケストラではあり得るので、その場合ペダルの位置が遠かったら、恐ろしい大股開きになってしまうのです。

僕は足も手も短く、さらに体が硬いので凄くそれが辛い(爆)
Pianoを弾く人の割合からすると女性が多いわけで、何を考えとるんだと思いますよバキッ!!☆/(x_x)

この楽器は見ての通り、鉄琴をPianoのハンマーで叩いて音を出すのです。
これを弾く人もなかなか中身を見る機会があるわけでもないし(Pianoの先生だってPianoの中身見たこと無い人実は居るのが怖い(爆))良い機会だから撮りました。

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コメント (13)

  • かず(スーパー多忙なぅ…)

    タイトルみてふと疑問が湧き調べたら
    チェレスタとチェンバロって違う楽器なのですね(^◇^;)

    2013年4月30日 17:53 かず(スーパー多忙なぅ…) (18)

  • 白石准

    かずさん、調べて頂いて判ったと思いますが、Cembaloはバロックの時代の楽器で弦をはじく構造のピアノの先祖です。

    英語圏では、Harpsichordと云いますね。

    これは、19世紀に生まれた、写真の通りの鉄琴を指で弾く鍵盤で、しかもPianoの弦を打っているのと同じやつで叩くものです。

    かずさんがイメージしやすいのは、映画のハリー・ポッターの第一作でのメインテーマになっている「ヘドヴィックのテーマ」という寂しげにSoloで出てくる音楽がこの楽器で奏されるものです。

    そのオリジナルトラックは本物のこれか、シンセのそれかは判らないけど、僕はこの楽器でたまにその曲をオーケストラの中で弾いたりもします。

    2013年4月30日 18:24 白石准 (40)

  • 白翁

    私も、調べてみました。とても興味のある楽器で御座いますね。
    残念ながら、私には音楽的才能は皆無で御座いますが。^^;

    2013年4月30日 18:59 白翁 (21)

  • 白石准

    白翁さん、キャプションにあるとおり、胡桃割り人形の中の金平糖の踊りを聴いて頂けたら、たぶん初めて聴く音ではないと思います。

    こういう楽器は音大にピアノ科がある様なものではなく、「現場で見て弾き方を覚える」種のものなんです。

    でも、ピアノと同じ弾き方をすると上手く音がでないこともあり、(YAMAHAの楽器はピアノと同じ構造を実現しているからまあ普通に弾けば音は出るのですが)それは音楽的才能というよりは、構造を予想して弾き方を調整する「応用力」が必要なのであります。

    blogなんかにも書きましたが、この楽器は「金平糖の踊り」ではSoloデビューしましたが、普段のオーケストラでの使われ方は、味噌汁の出汁みたいなものなんです。

    つまり、フルートとかハープとかと一緒に同じメロディーをなぞることによって、合わさって独特の音色を管弦楽の中で作る種のものですから、大体はそれ自体が主張しているものではなく、弾いて居ても興味なければお客さんの耳には到達しない可能性がある楽器なんですね(爆)

    そういう「出汁」や「調味料」みたいな「表面には出ない」音色が重なり合って管弦楽の音響が豊かに聞こえる、という訳なんです。

    2013年4月30日 19:06 白石准 (40)

  • てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>)

    「金平糖の踊り」を聴いてきました。そのあと「モルダウ」とか「カノン」とかいろいろおまけで聴いていたらもどってくるのにだいぶ時間がかかってしまいました^^;
    で、ハリーポッターの音楽というのも、ああ、この曲か!とわかりました。
    金属をたたいている音ですね。これは指をパッと放すようにたたいている感じでひくのでしょうか?

    2013年5月1日 10:58 てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>) (19)

  • 白石准

    てげてげ父ちゃんさん、聴いて頂いてありがとうございます。

    この質問はそうとうに高級です(爆)
    というか、(乱暴に)ピアノを弾く様に押さえつけていたら、写真にあるように、ハンマーが鉄筋の上から叩くからくっついてしまったりして、そうなると音が潰れて止まります。

    ピアノの場合は複雑なメカニズムのお陰で、鍵盤を押し下げてあるレヴェルに達すると、ピッチャーがボールを投げるのと同じで、慣性の法則で勝手にハンマーは放り投げられて、弦を叩いて跳ね返ってくるのですが、この楽器も少々は跳ね返りますが、必要以上の強さで弾くと前述の通り音色も悪いし止まります。

    だから、レガート(って判るかな、なめらかに弾く事です。)のパッセージでもすこし書かれている様な感じ、それはマレットで実際に鉄琴を叩くのと同じ気持ちで弾いた方が綺麗になったりもします。

    でも金平糖の踊りは、ほぼピアノと同じ弾き方をしないとあんな細かいパッセージは無理ですが(爆)

    けっこうこの楽器がオーケストラの中で使われるときは、和音でも二つくらいとか単音で弾かれる事も多いです。

    音符だけ見るとバイエルよりも簡単そうに見えますが、音楽全体の中で他の楽器と一緒に小さい音で弾くのは、異常に緊張することもあります。

    簡単そうに見える事ほど難しいのは世の常ですね。

    そのうち生で弾いて居るのをお聴きになると、とても気持ち良いですよ。

    2013年5月1日 11:38 白石准 (40)

  • てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>)

    すいません、質問していながらよくわかっておませんが^^;
    レガートとかパッセージとか専門用語を調べさせていただきました。
    ピアノをひくように押さえつけてはいけないけど、「金平糖の踊り」はピアノのようにひかなければいけないということですか?^^;

    2013年5月1日 13:33 てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>) (19)

  • 白石准

    てげてげ父ちゃんさん、すみません、僕の書き方が十分ではなかったかもしれません。
    ピアノを弾くときも、もちろん押さえつけては絶対に駄目なんです。
    だから(乱暴に)という言葉を乗っけていました(爆)

    音と音との間が、声楽の様になめらかに聞こえる様に弾く事をレガート奏法と云います。
    ちなみに、反対に言葉で言えば、サッカーとか、ラッカーみたいに飛び跳ねる(ッ)が間に入るように音が短くなる弾き方をスタッカートと云います。

    パッセージというのはメロディーなどの音の連なりを表す言葉で、文学でも遣うかも知れないので、音楽用語でもないかもしれません。

    で、ピアノでレガートをするときは、前の音を切るタイミングは次の音が鳴った瞬間か、場合によっては二つの音が微妙に重なっている方がなめらかに聞こえたりします。

    そこはヴァイオリンや管楽器の様に一本の弦や一本の管で色々音を出すものとは違って、88個の鍵盤が担当する弦が独立してなる構造だからしょうが無いのです。

    2013年5月1日 16:56 白石准 (40)

  • 白石准

    で、チェレスタでそういうなめらかな弾き方を試みると、たまにですが、メカニズムの調整が結構いい加減(悪い意味ではなく、シンプルな構造だからゆえ)なので、音が出ない時があるので、てげてげ父ちゃんさんが最初に書いた様に、鉄琴をばちで弾く様に一個一個独立して弾く、みたいな意識が無いと上手く音が出ない時がある、という意味で書きました。

    でも、金平糖の踊りは、細かい音符が多いので、一個一個ポツポツ弾いて居たら間に合わない箇所があるので、そう書きましたが、これは楽器を前にして弾きながら色々説明しないと判りませんよね(爆)

    そういう機会が来る事を祈りましょう(爆)

    2013年5月1日 16:57 白石准 (40)

  • てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>)

    今日、息子がハリーポッターを最後まで見終わってその感想とかいろいろ話を聞いていたのですが、「あのハリーポッターの曲の楽器はなんなの?鉄琴みたいなやつ。」という質問が!
    むむむっ!任せなさい!!!と思い、belokamenskyさんのこの写真を見せて、『金平糖の踊り』を聞かせたところ、「あれ?この曲?ああ、そうかなあ?」という反応。
    あれ?違う曲か???
    で、探して『ヘドウィックのテーマ』を聞かせたら、「ああ、これこれ!へー、ピアノみたいに弾くけど鉄琴の音なんだ!」と納得!

    belokamenskyさんありがとうございます^^

    2013年5月18日 22:14 てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>) (19)

  • 白石准

    てげてげ父ちゃんさん、お役に立てて光栄です。

    でも、最後の台詞、「ピアノみたいに惹くけど、鉄琴なんだ」というところは大丈夫かな、鉄琴じゃなくて、鉄琴を叩くピアノみたいな鍵盤で指で弾いてるんだよ、とお伝え下さい(爆)

    こうなったら、写真探して、本当にハンマーが鉄琴を叩くって感じの直接的なクローズアップの写真を大昔に撮ったから公開しようと思います。
    息子さんの為に。

    2013年5月18日 22:55 白石准 (40)

  • てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>)

    つまりは、“叩いている”ということでしょうか^^;
    目の前で見て、自分でたたいてみないといけませんね^^;

    2013年5月19日 00:54 てげちち(長期貼り逃げ中<(_ _)>) (19)

  • 白石准

    てげてげ父ちゃんさん、ピアノもチェレスタも前者は鍵盤に連動した、ハンマーが弦を叩き、後者は鉄琴をハンマーが叩いているから、「叩いている」ということにおいては、同じです。

    かずさんの最初のコメントのように、チェンバロ(ハープシコードと同じ)は、鍵盤を降ろすと、弦を叩くのでは無く、ギターみたいに引っ掻いているから、ピアノとは鍵盤だけを観ると(大体が、白黒逆だけど)同じような楽器に見えますが全く構造はちがうし、オルガン(足踏みオルガンであれ、パイプオルガンであれ)も、鍵盤は同じにみえるけど、鍵盤を降ろすと鞴(おお、ふいご、ってこう書くのか)から空気が流れて「管」の中で響くわけです。

    この写真でも拡大すると、鍵盤に連動したハンマーが「上から」下の鉄琴を叩くということが予想されますね。

    ピアノの場合は、「下から」ハンマーが弦を叩くから、引力もあるし、跳ね返った勢いですぐに下にハンマーが落ちて来ますが、これはそうじゃないので、あまり細かい動きというか、同じ音の反復といった方がいいかな、それは苦手ですが、そんなピアノがやりそうな、パッセージを作曲家は書かないから大丈夫でもあります。

    2013年5月19日 01:18 白石准 (40)

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