柿の花

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秋に実のる柿の実が、どのような花をつけるのか、今まであまり気にしてこなかった。
春も半ばを過ぎ、柿の木の若葉が照り付けるようになって、そろそろ何かしらの花を咲かせるだろうと思いながら柿の木の脇を通り過ぎても、一向に花をつけている気配がない。
妙に思って、柿の木の葉をかき分けて観察すると、葉に隠れている花のようなものを見つけることができた。
黄色い花は思ったよりも小さい。これが秋に大きな実をつける柿の花かと思うと少し拍子抜けの様な気もするのだが、花の大きさのから比べるとかなりの厚みを持った花弁が、柿の実の重量感を想像させる。
そして花の後ろに控える”がく”が、よく見ると柿の実の”ヘタ”の形そのものだ。
普段何気なく通り過ぎる柿の木で、思わぬ発見をしたように思う。

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