シンジュキノカワガ#6
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Eligma narcissus narcissus (Cramer, 1775)
コブガ科 亜科所属不明
神奈川県川崎市産 2024.8.26
A : 繭 長径約55mm
B : 繭の内側
C : 蛹(背面) 体長約29mm
D : 蛹(腹面)
サクラの枝に沿って作られた繭。左側が枝の上方。
遠目には隠蔽効果がかなり高い。
繭は薄くて弾力があり、軽く押したり、振動を与えて刺激すると、
「シャカシャカシャカシャカ」とやや大きな摩擦音を出して威嚇する。
デザインナイフで切り出して見た繭の内壁は、長い体毛で補強されているが、
蛹の尾端が収まる位置に、糸を何重にも張って硬化させたと思われる白い稜線が
10本程度並べて設置され、そこに尾端を当て、左右に小刻みに振って音を出す。
打楽器でいう「ギロ」のような発音構造である。
蛹は枝側に腹面を向けて入っており、尾端背面には擦るための、
細い帯状に角質化した「ギザ」が備わっている。
半日以上かける長い繭の作成には、この楽器設置作業も含まれているのだ。
どのような過程を経てこのような能力を身に付けたのか、
本能の力に改めて驚かされる。
羽化時は繭の上方中央が割れて脱出する。
分布:北海道、本州、九州、対馬、
朝鮮半島、台湾、中国(基亜種)
インド、ジャワ、ミンダナオ、スラウェシ(別亜種)
成虫出現月:7〜11
寄主植物:シンジュ(ニワウルシ)などニガキ科
撮影協力:まーく様 多謝!!!
画像中のキャプションの不備を修正、再アップ。
G2581-6
Albums: 写真アップ順一時置き場
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